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桂三金

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かつら 三金さんきん
桂(かつら) 三金(さんきん)
第25回彦八まつりにて(2015年9月5日)
本名 奥野おくの 武志たけし
生年月日 1971年1月6日
没年月日 (2019-11-09) 2019年11月9日(48歳没)
出生地 日本の旗 日本大阪府東大阪市
師匠 6代桂文枝
弟子 桂笑金
名跡 1. 桂三金(1994年 - 2019年)
活動期間 1994年 - 2019年
活動内容 上方落語
配偶者
所属 吉本興業
受賞歴
2000年 「NHK新人演芸大賞」優秀新人賞
2004年 「第41回なにわ芸術祭」新人賞
2008年 「第3回繁昌亭大賞」創作賞
2019年 「第14回繁昌亭大賞」大賞
備考
上方落語協会会員

桂 三金(かつら さんきん、1971年1月6日 - 2019年11月9日)は大阪府東大阪市出身の落語家。本名∶奥野 武志[1]吉本興業所属。上方落語協会会員。自称「落語界の橋田壽賀子」。

人物・略歴[編集]

明星高等学校卒業。マジシャンのミスタースキンは中学・高校の同級生。1993年に関西大学社会学部を卒業後、八光信用金庫(現在の大阪シティ信用金庫)に入庫、サラリーマン生活を送る。

中学校から大学まで落語研究会(落研)に所属していた。

1994年6月に桂三枝(現:六代桂文枝)に入門。高座名は、金融機関への勤務経験から。兄弟弟子の三扇三若らとともに、落語家のユニット「落語X世代」を結成している。

肥満体の体型で知られ、身長は168cmながら体重は120kgを超えていた。

2019年11月第2週の天満天神繁昌亭昼席「落語家25周年記念ウイーク」期間中、同期噺家8名[2]と共に出演中だったが、11月9日の朝に自宅で倒れ、大阪市内の病院に救急搬送されたが21時35分(JST)、脳幹出血のため逝去。48歳没[3][4]

最後の高座は、亡くなる前日の繁昌亭昼席に出演後、兵庫県明石市の「西明石浪漫笑」での「大・大阪辞典」(六代桂文枝作)であった。

死去から10日あまり後の11月20日、上方落語協会の第14回繁昌亭大賞に選ばれ、協会会長の笑福亭仁智は「審査会があと十数日早ければ、三金の耳に届いたのに…。大賞が取れたのは良かったが、残念」と惜しんだ[5][6]

2020年6月15日からの一週間は、天満天神繁昌亭昼席で「桂三金繁昌亭大賞受賞記念ウィーク」が開催予定であったが、新型コロナウイルス感染防止に伴う閉館のため中止となり、同年11月9日昼席に「繁昌亭大賞受賞記念寄席」が追善興行として開催された。

2020年10月15日(放送16日1:00)NHKラジオ深夜便「上方落語を楽しむ」で、くまざわあかねの解説で「お菊の皿」が放送された。

2024年6月3日~9日まで神戸・喜楽館昼席での「噺家芸歴三十周年ウィーク」の初日夜席に行われた「平成六年入門組 三十周年だよ!全員集合」チラシでは同期の仲間と共に三金の写真も掲載され[7]、公演中は旭堂南湖が「桂三金物語」を演じた。

芸風[編集]

古典落語の他、趣味であるゴスペルストリートダンスなどを生かした「ゴスペル落語」「ダンス落語」などの創作落語コントなども演じる。創作落語では自身がモチーフになっている「奥野君の祭」「奥野君の選挙」「奥野君のコンパ」「奥野君の幽霊」などの奥野君シリーズがある。

また趣味であるプロレス観戦を通じて、プロレス好きの落語家を集め、出囃子をプロレス入場曲にするなどした主催の寄席や、実際のレスラーとも共演したコラボ寄席なども開催している。2019年11月末にはプロレス団体「DRAGON GATE」のレスラーと共演する「ドラゴンゲート寄席」が開催予定だったが、目前にして急死してしまった。

特技はバルーンアート宝塚ファンの落語家が集まる「花詩歌タカラヅカ」公演にも毎回参加していた。芸名は「百貫 で舞(ももぬき でぶ)」。

またマツコ・デラックスに扮した「ミツコ・デラックス」という漫談芸がある。

受賞歴[編集]

結三柏は、桂文枝一門の定紋である。

弟子[編集]

出演[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 桂 三金 | 上方落語家名鑑”. 上方落語協会. 2020年8月29日閲覧。
  2. ^ 他のメンバーは桂米紫桂三若桂春蝶桂福矢桂文鹿桂かい枝林家菊丸桂吉弥
  3. ^ “桂三金さん48歳で急死 師匠・文枝「こんなことが起こるのかと」”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2019年11月10日). https://hochi.news/articles/20191110-OHT1T50287.html 2019年11月11日閲覧。 
  4. ^ “文枝の弟子・桂三金さんが脳幹出血で急死、9日朝に自宅で体調急変”. サンケイスポーツ. 産経デジタル. (2019年11月11日). https://www.sanspo.com/article/20191111-ZPPOCQ645JOO3EUSLHJLB4Q2WE/ 2019年11月11日閲覧。 
  5. ^ “急死の桂三金さんに繁昌亭大賞 上方落語協会、活躍を評価”. 東京新聞時事通信配信). (2019年11月20日). https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019112001001964.html 2019年11月26日閲覧。 
  6. ^ 第14回繁昌亭大賞表彰式行われる~故桂三金夫人にトロフィー”. 上方落語協会 (2020年2月17日). 2020年6月18日閲覧。
  7. ^ 桂 米紫(@beishi_katsura) (2024年6月3日). “いよいよ本日6/3(月)から、神戸新開地・喜楽館の昼席で『噺家芸歴三十周年お祝いウィーク』が始まる訳ですが…”. X. 2024年6月4日閲覧。
  8. ^ 落語家7人が夫婦で登場「明石家電視台」、桂三語は“禁断の恋”語る”. お笑いナタリー. ナターシャ (2019年8月18日). 2020年1月25日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]