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フルオレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フルオレン
フルオレン
識別情報
CAS登録番号 86-73-7
KEGG C07715
特性
化学式 C13H10
モル質量 166.22
外観 無色固体
密度 1.202, 固体
融点

116 °C, 389 K, 241 °F

沸点

295 °C, 568 K, 563 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フルオレン (fluorene) は、有機化合物のひとつ。3環構造を持つ芳香族の炭化水素である。IUPAC名9H-フルオレンで、指示水素の位置を示して骨格を特定するために「9H-」が付与されている。

無色、無臭の固体で、可燃性である。紫外光を照射すると紫色の蛍光 (fluorescent) を示し、そのことが名称の由来となった。水には溶けず、ベンゼンジエチルエーテルには溶ける。

コールタールに、高沸点の留分として含まれる。工業的にも合成される。トウモロコシの穂やエンジンの排気から検出される。

色素やプラスチック、殺虫剤の原料となる。フルオレノンフルオレン-9-メタノールに直接変換される。

ポリ(フルオレン)英語版は、有機エレクトロルミネッセンス (OLED) の発光剤として用いられる。フルオレンの共重合体は太陽電池として研究されている。