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フィアット・バルケッタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィアット・バルケッタ
前期型(1995年-2002年)
前期型 リア
前期型 室内
概要
販売期間 1995年-2007年
ボディ
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドアオープンカー
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 1.8L 直4 188A6型
最高出力 96kW(130PS)/6,300rpm
最大トルク 前期型
164Nm(16.7kgm)/4,300rpm
後期型
158N·m(16.1kg·m)/4,300rpm
変速機 5速MT
前: ストラット式
後: フルトレーリングアーム式
前: ストラット式
後: フルトレーリングアーム式
車両寸法
ホイールベース 2,275mm
全長 3,920mm(前期型)
3,895mm(後期型)
全幅 1,640mm(前期型)
1,655mm(後期型)
全高 1,265mm(前期型)
1,275mm(後期型)
車両重量 1,090kg(前期型)
1,110kg(後期型)
系譜
先代 X1/9(実質)
後継 124スパイダー(2代目、実質)
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バルケッタBarchetta )とは、イタリア自動車メーカーであるフィアットが生産・販売していた2シーターオープンカー

車名の由来は、イタリア語で「小」を意味するバルケッタ(Barchetta )である。

概要[編集]

フィアットとしてはX1/9以来となる小型スポーツカーとして1995年に発売された。

プラットフォームはプントのものをベースとした横置きエンジンの前輪駆動車だが、オープン化に伴い大幅な強化が行われている。ホイールベースはスポーティーなハンドリングを得るため、プントよりも短縮されている。トランスミッションは5速MTのみ。左ハンドル仕様のみの設計であり、左側通行である日本イギリスへの正規輸出はされたものの、特にイギリスでは右ハンドル仕様の不在がセールスの足を引っ張った。

デザインは内外装ともフィアット社内によるもので、当時同社に在籍していたギリシャ人の自動車デザイナーであるアンドレアス・ザパティナスの原案を元に開発されたものである。かつてのフィアット・850スパイダーを想起させるレトロな外観が特徴であるが、フィアットによると細部のデザインは古いフェラーリやジャガーからヒントを得た部分もあるという。

エンジンは専用開発の1,747cc直列4気筒DOHC、最高出力130PS(96kW)/6,300rpm、最高トルク16.7kgf·m(164Nm)/4,600rpmのDOHCエンジンを搭載する。

生産は、ランチア・デルタHFインテグラーレの生産を担当していたカロッツェリア・マッジョーラに委託されたが、同社の倒産に伴い2002年に一旦生産を終了した。

ニューバルケッタ[編集]

2004年7月、マイナーチェンジモデルのニューバルケッタが発表された。

シャシやエンジンに大きな変更はないが、ホイールタイヤのサイズが15inから16inに拡大され(195/55R15 → 195/45R16)、初代ではオプションだったアルミホイールが標準装備となった。外装は当時流行していたシングルフレームグリルを採用し、フロントバンパー、リアバンパーのデザインなどが変更された。これにより、初代のモデルよりも上質さを感じさせるデザインとなったが、車両重量も20kg増加している。

生産はフィアット社内で行われていた。

関連項目[編集]