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ダラーラ・SF23

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダラーラ・SF23
カテゴリー スーパーフォーミュラ
コンストラクター ダラーラ
先代 ダラーラ・SF19
主要諸元
シャシー カーボン モノコック
サスペンション(前) プッシュロッド トーションバー ダブルウィッシュボーン
サスペンション(後) プッシュロッド ダブルウィッシュボーン
全長 5,235mm
全幅 1,910mm
全高 960mm
エンジン NRE(ホンダ又はトヨタ) 2000cc I4 ターボ ミッドシップ
トランスミッション リカルド製 6速 セミAT パドルシフト メカニカル式デフ
重量 670kg以上(ドライバー込み)
燃料 市販ハイオクガソリン
タイヤ ヨコハマ
主要成績
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ダラーラ・SF23Dallara SF23)は、イタリアレーシングカーコンストラクター、ダラーラが製作したフォーミュラカーである。2023年から、スーパーフォーミュラで使用されている[1]

歴史[編集]

SF23は、2022年12月13日に発表された[2][3]。マシンは7回のテストセッションを通じて開発され、10,000kmを走行した[4]

仕様[編集]

新車両はより接近戦を可能にするために、前後のウイング、サイドポッド、フロアに最新のエアロダイナミクスを備えている[4]ダウンフォースは既存のマシンに比べて約8パーセント減少し、発生するダーティーエアの量も約半分に削減される[1]

車体の一部には、麻繊維、コルク、リサイクル炭素繊維由来の材料が使用されている[2]。これにより、生産工程での二酸化炭素排出量を75%削減できる[4]

A2RL仕様[編集]

2023年3月、アブダビの先端技術研究評議会(ATRC)のプログラム開発部門『ASPIRE』が、翌年より自動運転車によるレースシリーズ『ABU DHABI AUTONOMOUS RACING LEAGUE』(A2RL)を開催し、そのベース車両としてSF23を採用すると発表した[5]

A2RL仕様車では、7台の光学カメラ・4基のレーダー・3基のLIDARセンサー・運転制御用コンピュータなどが搭載される一方で、無人運転のためHaloやブレーキランプは不要とされ外されている。エンジンもスーパーフォーミュラとは異なり、ホンダ・シビックタイプRに搭載されているK20C型を独自にチューニングしたもの(約300馬力)が使用される。11月にはドバイ・オートドロームにてダニール・クビアトのドライブによる初期テストが行われ[6]、後に「EAV24」と名付けられた。タイヤはスーパーフォーミュラ同様に横浜ゴムADVANブランドで供給する[7]

脚注[編集]

  1. ^ a b Super Formula confirms updated car for 2023 season” (英語). www.autosport.com (2022年12月13日). 2024年2月1日閲覧。
  2. ^ a b Davide Reinato (2022年12月13日). “Svelata la nuova SF23 per la Super Formula”. quattroruote.it. 2022年12月30日閲覧。
  3. ^ スーパーフォーミュラ、新型車両『SF23』とカーボンニュートラル対応タイヤの2023年導入を発表 - オートスポーツ・2022年12月13日
  4. ^ a b c Alessandro Follis (2022年12月13日). “Dallara presenta la nuova monoposto per la Super Formula giapponese”. gazzetta.it. 2022年12月30日閲覧。
  5. ^ スーパーフォーミュラ『SF23』の自動運転レースが実現へ。アブダビで新たなレースシリーズが発足 - オートスポーツ・2023年3月20日
  6. ^ Turning a Super Formula Car into an Autonomous Racer - Racecar Engineering
  7. ^ 横浜ゴム、アブダビで開催されるSF23使用の自律走行車レース『A2RL』にアドバンレーシングタイヤを供給 - オートスポーツ・2024年4月24日

外部リンク[編集]